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「お母さん、ボクのこといらないんだ」 その言葉は私の心に深くのしかかり、 母親からの愛情を渇望する、その子の心の寂しさを感じとりました。

こどもの扱い方・喧嘩

保育士といえば、幼稚園や保育園等の託児所で働いていると考えている人も多いと思いますが、

他にも児童館や学童クラブで働いている人も多くいます。

私もその中の一人、児童館の中に併設された学童クラブで働いていました。

そんなある年のこと、私はその男の子と出会ったのです。

三人兄弟の二番目のその子は身体が小さく、

とてもかわいらしい顔立ちでした。

年上の子からちやほやされ、

時折(ときおり)甘える姿からは、その時は何も問題はないように感じました。

しかし、一か月が経ったくらいから

彼が隠していた「心の寂しさ」が垣間見られるようになってきました。

急にキレだし、

図書室のおもちゃを落とす。

図工室で楽しく塗り絵をしているかと思いきや

「しねしね」

と綺麗に塗った自分の塗り絵を、鉛筆で塗りつぶしぐしゃぐしゃにする。

たくさんのその問題行動には、

男の子の自分への不安感、

そして自尊心の無さが感じられました。

そしてこれらの行動は日に日にエスカレート。

自分を殴りつける、壁に頭を打ち付ける姿を見て私は

「○○君が痛いの見てて、先生悲しいよ」

と抱きしめました。

すると彼は

「ボクはいらない子なんだ」

と涙を流すこともなく呟きました。

「お母さん、ボクのこといらないんだ」

その言葉は私の心に深くのしかかり、

母親からの愛情を渇望する、その子の心の寂しさを感じとりました。

その子の母親は2年ほど前に夫と別れ

シングルマザーとして三人の子どもを養っていました。

仕事と家事だけではなく、

三番目の0歳児の幼い我が子への育児に追われた母親。

その心に余裕はなく、

愛情を存分に与えることができていないのだと分かりました。

人間不信に陥っていた母親はその後、

子どもを他の学童保育に移動させました。

正直、その後その男の子がどうなったのかプライバシーの問題で分かりませんでした。

誰が悪いということではないのです。

その苦しい環境に置かれた母親を含めた

家族全員の経済的・精神的ケアができない社会、

そこに問題があるのです。

数年経った今も、

あの時の母と子の苦しむ姿を思い出すと涙が込み上げ、

今も忘れることができません。

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